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空き家になった実家を片付けて売却するまでの記録

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2020年に父親が亡くなりました。翌年から母親の調子も悪くなり入院、さらに認知症の悪化、大腿骨の骨折なども重なり、2022年10月に特別養護老人ホームに入所しました。この日から、実家は完全な空き家になりました。


話は母が入院していた頃に戻ります。この頃は1ヶ月に1度くらい実家に行き、窓を開けて掃除し、庭の手入れもしていました。それと同時に、父親の洋服や遺品の片付けも並行して行いました。最初の数ヶ月は母親も戻ってくると思っていたんです。

しかし、入院中に転倒して大腿骨を骨折、さらに認知症も進んできた頃から「母親は、実家に戻れない」と確信しました。そして、複数の特別養護老人ホームに申し込み、どこかに入れることを祈る日々が続きました。

特養に入所できるのは、本当にタイミングや運だと思います。普通に待ったら2年とか3年先になると言われた施設もありました。母は運が良かったです。早めに入所が決まりました。


今回の記事では、同じように実家が空き家になり、「この先どうしよう?」と悩んでいる方も多いと思うので、自分が、どうやって実家を片付けて売却したのか、覚えているうちにブログに簡単にまとめていきます。

空き家はゴミを捨てるだけでも一苦労

父はインテリアや家具などにも興味があり、何度もリフォームしていたので、実家は比較的片付いている状態だと思っていました。しかし、実際に片付けを始めると「どれだけ片付けてもゴミが減らない」「いつまでも片付けが終わらない」という感覚に変わりました。

実家にゴミ袋を持って行き、乗用車に積み込んで持ち帰るのですが、積めるのは可燃ゴミ5袋、不燃ゴミ2袋が限界でした。

アパートから実家までは車で1時間半。ゴミを持ち帰っても、収集日まで車の中か玄関に大量のゴミを保管することになり、それを見るたびに落ち込みました。

一ヶ月に1度くらい、このゴミ捨て作業を続けたのですが、なかなか先が見えません。本を捨てる場合でも、数十冊になると重くなり、通常のゴミ収集では処理できないため、資源ゴミを回収する専用スペースに持ち込む必要がありました。家電にしても、それぞれ捨て方が違います。

ゴミを捨てる際には、単にゴミ袋に入れるだけでなく、適切な処分方法を確認し、効率的に掃除を行うことの重要性を、改めて実感しました。


実家の片付けの場合、思い出の品が出てくることがあります。自分の場合、ずっと自宅に放置されていた卒業アルバムや手紙などが大量に出てきました。持ち帰ろうか迷いましたが、下手をすると30年近く1度も見たことがないものなので、この先も見ることはないと思い、全て処分しました。

ここで重要なのは「中身を確認しないこと」です。思い出に浸っていたら実家の片付けは進みません。

とはいえ、中身を確認すべきアイテムもあります。それは「重要書類」です。実家の権利書や通帳、そして自宅を売却する予定があるなら、リフォームの記録や領収書なども、売却金額に違いが出てくるので、しっかり保存しておきます。

重要書類は最初にチェックして、持ち替えるのがオススメです。なぜなら、空き家になると、空き巣や放火などの危険性も高くなるので、大事な書類は安全な場所に移しましょう。


また、意外と手間だったのが伝票や領収書などの書類です。実家はもともと自営業だったので、大量の書類がありました。これらは、そのまま捨てると問題がありそうだったので、アパートに持ち帰りシュレッダーにかけました。これも地味に時間がかかり、大量の紙くずゴミが出ました。

また、家電やお金になりそうなアイテムはリサイクルショップやメルカリなどで売却することもできますが、これも手間と時間がかかります。

売れるものと売れないものを見極める知識も必要ですし、お金は入ってきますが、意外とストレスが溜まる作業です。

たとえば、業者に依頼して、家の中の荷物を一気に処分してもらう選択肢もあります。これは時間と労力を大幅に節約できる方法です。しかし、予想以上にお金がかかります。できればお金をかけず片付けたいという気持ちが強かったので、ひたすら頑張りました。


とにかく、苦痛だった片付け作業も、繰り返すうちに少しずつ成果が見えてきました。とはいえ、まだ大きな家具や家電が残っています。ここで買い取り業者を使いました。父はインテリアにもこだわりがあったので、デザイナー家具がいくつかあり、こういったものは専門の業者に頼んで買い取ってもらいました。

ここまで片付けを進めると、最後には売れなかったベッドや大きな家具、家電などが残ることになります。この状態になっていれば、中古住宅として売るときも楽になります。

もし、実家を解体して更地にする場合であっても、解体作業をスムーズに行うためには、あらかじめ家の中の荷物やゴミを減らしておく必要があります。業者は作業の効率を高めるため、できるだけ荷物が少ない状態を好むため、解体前に家財などを処分しておくことが重要です。


最終的に残った家財は、家の片付けや遺品整理などをお願いできる便利屋に依頼しました。トラック1台分で○万円みたいな感じで、冷蔵庫なども引き取ってもらえました。片付けをかなり進めた状況でも、結構な金額がかかったので、事前に頑張って片付けるのがおすすめです。

空き家ってどうやって売るの?

片付けを進めながら、実家の売却についても考えていました。都会ではなく、愛知県の田舎なので「売れたらラッキー」、建物付きでダメなら、更地にして土地だけでも売れたらいい。その場合でも、マイナスにならなければいい。そんな気持ちでした。

とはいえ、家をどうやって売ったらいいのか分かりませんでした。市内にある不動産屋に頼むことも考えましたが、どこに依頼したらいいのかも分からず、相場も分からず、不安しか無かったです。

たまたま、数年前に、実家の隣が同じような状況で空き家になり、アパートに建て替えていました。それを、依頼していたのがJAなのを知っていたので、今回はJAの不動産センターに依頼しました。

それでも不安でしたが、相場と売れそうな価格、そして必要な書類などを教えてもらい、最終的に売却まで問題なく終わったので、個人的には満足です。


中古物件の売却も、特養と同じで、タイミングや運が必要だと思いました。今回はたまたま買い手が見つかりましたが「買いそうだけど買わない」というパターンが何人も続いたので、運が悪いと長期間、空き家の状態が続きます。そうなると、庭のお手入れや、家の周りの掃除など、一ヶ月に1度くらいは実家に行く手間がかかります。(こういったことの依頼もできますが、やっぱり不安です)

もし、自宅を売却する気持ちがあるなら、手間を惜しまず、まずはプロに相談して、早めに売却するのが大切だと思いました。


生まれ育った実家を売却すると、寂しい気持ちになる方もいると思いますが、自分の場合は寂しいとか悲しいって気持ちはなく、とにかくすっきりした気持ちです。

空き家になってからは、常に防犯面の不安や心配がありましたし、電気と水道だけは残しておかないと、片付けに支障がでるので、住んでないのに出費があるのも気になっていました。(アンペア数は最低にして節約しました)とにかく、家が売れたことで、心に残る負担が一つ解消され、新たなスタートを切る準備ができたように感じました。

今回は文章ばかりで、長いブログになりましたが、今の気持ちを残しておこうと思ったので書いてみました。それじゃ!また!