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変デジはてな支所

アラフォーのおっさんが若い頃に使った5本のギターと20年ぶりに買ったギターの話

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母は歌うことが好きでした。クリスチャンだった事もあり家ではよく賛美歌を歌っていました。教会に行けばピアノやオルガン、ギターなどなど様々な音楽が溢れていましたし、どちらかといえば音楽に触れる事が多い幼少時代でした。

しかし自分から楽器を演奏するという事はなく小学生になり、高学年になり部活が始まったんです。

病弱で体育はいつも見学組だった自分は運動系の部活を選ぶ事が出来ず仕方なくマーチングバンドを選ぶ事に。楽器は何でもよかったけどトランペットを。背も小さかったのでトロンボーンよりは楽だろうという理由だった気がします。ここが自分と楽器との出会いでした。

小学校5年生の時、近所のレコード屋で母親がビートルズのバラードばかり入ったカセットテープを買ってくれました。歌謡曲みたいな日本の歌しか聴いたことがなかった自分には新鮮だったんです。

ギターを弾きたいと思った瞬間です。

そんな時、町の商店街でおじいさんが1人でやっていた楽器屋が閉店しました。残された家族が捨て値で残った楽器を売っていると聞きつけた父が1万円で傷ありのフォークギターを買ってくれました。

それがヤマハのフォークギターでした。

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初めて練習した曲は「春を愛する人は 心清き人」で始まる四季の歌。簡単な3つくらいのコードで弾ける曲だったけど、綺麗に音も出ない。指も痛い。それでも何とか弾けるようになりたくて毎日毎日ギターを弾きました。

教会に行けばギターが弾けるお兄さん達がいたので弾き方を教えてもらい…簡単なコードだったら弾けるようになった頃に自分は中学生になりました。

中学になると世の中はバンドブーム。教会の音楽やビートルズを聴いていた自分でしたが友人宅で聞かされた音楽にノックアウトされました。

忘れもしない。通学前の朝、友人宅の玄関で「お兄ちゃんが聴いてたカッコいい曲があるから聴こうぜ!」とラジカセから再生された曲がブルーハーツのダンスナンバーでした。

こんなに早い音楽聴いたこと無い。何歌ってるのか分からないし…と思いましたが、あまりにも衝撃的だったのでカセットにダビングしてもらいました。文字通りテープが伸びるまで聴いた。こういう音楽を弾いてみたい。そう思ったんです。

親に頼み込んで…お小遣いを前借りしてエレキギターを買ってもらいました。

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あまり覚えていませんがフェルナンデスの安い黒いギターでした。しかしエレキギターを買ったところでギターアンプが無い状態では歪んだ音は出ない。アンプも欲しくなる。エフェクターという存在も知る。お金はない。親に頼み込む日々が続きました。

アンプとエフェクターを手に入れ少しだけロックなギターが弾けるようになった頃…高校生になりました。同級生とバンドを組みいろんなバンドをカバーした。ただ…高校生になると自分の才能の無さにも気づきます。

他の人のようにギターソロも上手に弾けないし…自分はパワーコードだけでジャガジャガ弾くだけ。才能無いなって思いました。今でもそう思っています。それでも文化祭でライブをしたり楽しい日々でした。

ここでまたここで新しい音楽に出会います。

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自分が通っていた高校は何故かロカビリーが大ブームで文化祭になるとストレイキャッツのカバーバンドが何個も出て、制服姿の女子がサドルシューズを履いてツイストを踊っている。今思えば変わった高校でした。しかしリーゼントのロカビリーキッズやガール達を目の前で見ていると…セミアコやフルアコが欲しくなってきます。

同級生が使っていた古いエピフォンのセミアコを安く売ってもらい、今度はロカビリーやサイコビリーのギターを弾きたくて練習しました。でも全然弾けなくて…難しい音楽はやっぱりダメだ。ロックだ。パンクだと原点回帰していくわけです。

そんなこんなで高校卒業後、地元を離れ専門学校に入りました。そこで出会ったのが…中学生や高校の時に何となく聴いていた初期パンクがそのまま現実世界に出てきたようなルックスの先輩でした。

髪の毛を逆立てヴィヴィアンの服を着てセックスピストルズのジョニーロットンがそのまま歩いているような姿で…田舎者の自分は衝撃を受けました。自分も髪の毛を金髪に染め偽物の安いパンクファッションに身を包み演奏するようになります。

教会に行っていたような自分がセックスピストルズをかき鳴らすなんて…これってリアルなパンクかも。そんな勘違いも楽しかったような。そんな思い出です。

初期パンクと平行して様々な音楽を聴いていた時にメロコアという音楽に出会います。ハイスタンダードが最初の7インチをリリースした頃かな。

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パンクロックから徐々にメロディックハードコアの世界へ、そしてグランジの世界へ、どんどんマニアックな海外の音楽にハマり…服飾の専門学校だったんですが…卒業後はレコード屋に就職しました。

当時自分が使っていたギターはこれまた専門学校の先輩から安く売ってもらったフェンダーのジャガーというギターです。

ここからさらにマニアックな方向に進みます。洋楽を扱うレコード屋で働きつつアンダーグラウンドなハードコアの世界にハマっていったんです。ストレートエッジやNYハードコアといった激しい音楽にハマりライブハウスにも通う日々でした。ZOZOの社長がやっていたバンドのライブとかよく見ていました。

しかし…パンクという様々な物事に縛られないライフスタイルを実践していたはずが…逆にパンクという言葉に縛られる生き方になってしまった自分に疑問を感じ…徐々にフェードアウト。そこで出会ったのがガレージパンクという音楽です。

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ロックンロールをベースにした激しい音楽で演奏の下手な自分でも楽しく演奏が出来ました。ライブハウスで居場所があると感じた瞬間でした。テスコのメイクイーンというギターを安く手に入れ使いまくりました。

頻繁にライブをして自分たちでレコードを作って売ったり、海外のバンド仲間に連絡を取りアメリカでライブしたり…とにかく楽しい日々でした。

しかし…結婚してバンドメンバーと離れた場所に住み、ライブの回数も徐々に減っていきました。20代後半くらいまでは少しライブをしていましたが…今ではメンバーがどこに住んでいるの分からないほど疎遠になっています。

そんな事もあり音楽シーンから離れ…ギターを弾かない生活になり10年以上たった気がします。

最後にテスコのギターを買ったのが24歳くらいでしょうか。それから20年。突然ですが…先ほどギターを注文しました。

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アラフォーのおっさんが何故20年ぶりにギターを買ったのか。それは最近ネットで話題になっている崎山蒼志くんの演奏を見たことがきっかけです。

あぁ…この子オベーションのギター使ってるのか。そう思ったのが最初で、そういえば尾崎豊もオベーション使ってたなぁ…浜田省吾も使ってたかも。なんてあれこれ考えていたらまたギターを弾きたくなりました。

昔のように激しい音楽じゃなく…部屋でポロンポロンとのんびりと弾く。そんな事をイメージしたら凄くワクワクしました。

ずっとギターに触ってないし上手に弾ける自信は全くないけど…もともと下手だったし問題ないかな。とにかく今は楽しみです。楽しくギターを弾ける日々を想像して今夜は眠ります。それじゃ!また!

2018/06/06 0:22